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貨幣という神にすがる近代国家

 無限の空間においては、貨幣が資本に転化することで、無限の神となりえたのです。フロンティアが消滅し、グローバリゼーションが限界となった現代の現代の有限な空間において、無限に膨張する資本が神の座におさまっていることは、もはやできません。
 このように考えれば、現代の国家が、ナショナリズムと新自由主義という一見相反するふたつのベクトルを同居させていることにも納得がいきます。ネイションと貨幣が神でなくなってしまうと、近代国家は存在基盤を失ってしまうのです。
 それにもかかわらず、国家は経済成長という夢からさめようとはせず、そのためにナショナリズムをあおり、自らの存在の維持を図ろうとしているのではないでしょうか。したがって、現代のナショナリズムが排外主義の色彩を濃くして自らの成長を図ろうとすることと、経済成長のために通貨安競争に明け暮れることは、同型の病と見るべきです。

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書) より
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genre : 本・雑誌

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